水害の思い出
梅雨明けが待ち遠しい。北部九州を中心に広い範囲で線状降水帯が発生して多くの被害を出していて被災者の皆様にお見舞い申し上げます。毎年のように列島のどこかでこの線状降水帯という名前が聞かれるようになって久しいのですが、その度に河川が氾濫し、土砂崩れが起こり、床上浸水し、車両が流され、その自然の猛威に為す術がない人間の無力さを痛感するばかりです。遠い昔、中学3年生だった夏に我が故郷も大水害に襲われた経験を今でも忘れることが出来ません。あっという間に近くを流れる河川の堤防が決壊して濁流が一気に50軒余りの集落を襲いました。見る見るうちに水位が上昇し、部屋の畳がプカプカ浮き始めました。気が付いた時にはもう胸のあたりまで水かさが増していました。家具などは放置状態で家族全員で2階に上がるのが精一杯でした。翌朝、村の消防団の人たちが舟に乗って安否を尋ねて来ましたが、恐ろしさの余り一睡も出来ませんでした。2度と味わいたくない経験でしたが、そんな自然災害が日本のどこかで起こっていると思うと本当に居た堪れなくなります。