ホタテ特価品(2)

水産業界では年末までの忙しいピークが過ぎて新年を迎えると見事に動きが止まってしまいます。まぐろまんもあれ程動いていた問屋さんからの注文もピタッと停滞状態になります。動いているのは、時期などにあまり左右されない高齢者施設などですが、それでも前年同月比ではまだ上回っている方です。今年違うのは「ホタテの特価品」が出たことです。その問い合わせや出荷などで動きがみられ若干の活気があることです。まぐろまんを定期的に使って頂いている新潟県の問屋さんが今回のホタテ特価品を非常に気に入って頂き、「出来れば全量欲しいのだが、他への流通もあるでしょうからとりあえず700㎏ほど納品して貰い、その後にまだ残っているようなら出来るだけ多く欲しい」との注文連絡を頂きました。実は、同じ商品なのに九州地方へ出した先からは「思っていた以上にホタテの貝殻の混入状況が芳しくなかったので今回は見合わせます」と言った連絡が入りました。当然使う側で許容範囲内か、範囲外かで決まってしまうような特価品ですが、幸いなことにほかの問屋さんでも使ってみたいと100㎏ほどの注文を貰うところもありました。こんなやり取りをしながら将来は全てまぐろまんに連結するための道作りと考えています。


定期健診

毎年のこととは言えあまりいい気分で臨めないのが健康診断です。だんだん年を重ねて行くとあちらこちらと故障が出て来てメンテナンスが必要になって来ます。腹囲が90㎝で去年と同じですが「メタボの基準は85㎝なので頑張って減らしてください」と言われても「今更ねえ」と内心思ってしまいます。視力検査では、「去年よりもちょっと落ちてますよ」と言われましたが、「年ですから」と。オプションで腹部超音波検査は結構時間を掛けて念入りにやっていました。それだけで5,500円もするので当然かなと。一番嫌のはあのバリュウムを飲んで行う胃の検査です、好きな人はいないでしょうね。「これはヨーグルトなんだ」と自分に思い聞かせながら一気に飲み干すんですが、「ゲップは出さないで」と言われると一気に苦しさが増して来ます。回転式のベッドに横たわり上げられたり下げられたり回転させられたり・・・。最後に下剤を貰って飲んでも直ぐには催さず、本当に大変ですが、年に一度のことなので我慢しながら何とか通過させました。毎年誕生月に行っているので1月は憂鬱です。


本まぐろオッファー

海外の友人からの便りです。「現在、スペイン産の地中海畜養マグロを使用している業者がいるが、日本でマグロを扱っている友人がいるので日本から取ったらどうか」と尋ねたところ「条件が合えばやっても良い」とのことだというのです。現在弊社で扱ているのは「媛まぐろ」ですが、果たして安定的に供給できるかどうかが心配です。それでもわざわざ友人が知らせてくれたオッファーなので出来る限り調査して出せるかどうか確認しようと思います。さて国内の知人からも、「ほたてフレーク水煮」の紹介をしたところ「各方面に案内しているので有償サンプルを取って貰えるかもしれない」とのLINE情報が入りました。今まで個人LINEでしたが、会社LINEのIDを教えて貰ったことから、「それなら是非まぐろまんも扱って欲しい」と返信LINEしました。全てに種蒔きです。蒔いて置きさえすればいつかどこかで必ず実ると確信しています。蒔かないのに刈り取ることは不可能だからです。


ホタテ特価品

取引先の青森に工場を持つホタテ業者から「訳あり品があるので特価で販売して頂けませんか」との依頼を受けました。早速便利なLINEルートに乗せて20軒ほどの使えそうな得意先に流しました。5軒ほど直ぐに反応があり有償サンプルの出荷を行いました。今日あたりに届くと思いますが、「全量を貰うとしたら価格交渉が出来ますか」とか「ちょうど同じ商品を使っているので1トン程度は使うかも」などと言った問い合わせが入りました。製造過程でⅩ線を通じて異物の検査をするのですが、精度が高まって弾く量が増えて来て3トン程度出たとのことでした。通常の正規商品なら3,000円/㎏程するものをメーカー側が在庫を抱えたくないということで話が回って来ました。何かの菌などではなく、ほとんどホタテの貝殻の破片(目には見えないけれどもⅩ線だと引っ掛かる)だということでした。既に通販に乗せるからということで500㎏ほどの予約は入りました。商品の中身自体は問題ないので「早い者勝ち」みたいに今週は進みそうです。日頃はまぐろまんだけの商談が多い中「三宝さんはそんなこともするの?」という反応もありちょっと刺激的です。


人脈

本日同行営業をしていて、訪問先の社長が急な要件が入りしばらく待たされることになりました。同行者の営業マンが「それなら近くに得意先があるのでそちらに行ってみましょう」ということで急にアポを取ったにも拘らず先方様は快諾してくれたようでした。10分ほど歩いた先にその会社があり3階に行くと担当者が待ち構えていまして直ぐに応接室に通されました。何とそこは野菜・果実の専門会社でした。程なくして社長も来られて名刺交換となり挨拶を交わす早々「何屋さんですか」と尋ねられたので「はい、マグロ屋で、特殊なマグロを製造し販売しています」と答えました。内心、八百屋さんに魚の話をしてもしょうがないなあと思いながらも、まぐろまんの説明をすると二人とも身を乗り出して来ました。「ちょっと待って、担当者をもう一人呼ぶから」と言われ、しばらくすると部長が入って来て3人で30分以上も頷きながら聞いて頂きました。社長曰く「実は香港に果物を輸出しているんだが、その際に寿司屋に鮮魚も一緒に送っている。上手く行けばこのまぐろまんを香港に出せるかもしれないね」と。話が進んで2月2日3日に香港から担当者が来日するが、その際に是非この商品説明をして貰いたいということになりました。隣の同行者もビックリです、まさかこんな展開になろうとは。2023年はこんなことの連続になる年なのかもしれません。何が押し寄せてもいいように準備だけはしておきたいと思います。


嬉しいメールのやり取り

○秦様➡私

ご無沙汰しております。○菱食品の○秦です。4月に異動になり東京に来ております。本日、㈱○○プロデュース 古賀社長様とご商談した際に今月下旬に三宝水産様を(社長様宛に)訪問するとお聞きしました。まさかこちらに来てもまぐろまんの話が出来ると思っていなかったので非常に驚きましたし、「変色しないんですよね~」と盛り上がりました。また違うルートでまぐろまんを販売出来るかも知れませんので楽しみです。マ○イ向けに継続で販売しているかはわかりませんが、今後ともよろしくお願いいたします。

○秦様の元上司➡○秦様

おつかれさまです。いいですねぇ~~~ 東西でまぐろまんを広めて行きましょう♪今もマ○イには行ってたと思います。こちらの方では、今、桶○という得意先にアクションしています。○秦さんは知らないと思いますが、元々は酒類事業部の重要得意先でもあり、Cユニットではふ○○つと深い繋がりがあるようです。その桶○が酒だけでなく、食品にも力を入れたいということになり、Cユニットとして岡●さんが新規得意先として申請を上げました。昨年11月に、OMMで桶○の展示会があり、まぐろまんを出展したところ、三宝さんの絶大なご協力の下、滅茶苦茶好評で60社ぐらいのユーザーと名刺交換し、その内の10社を重要顧客と位置付け、これから三宝さんとタッグを組んで攻めて行く考えで動いています。売れ過ぎて、東京のお客さんに回せなくなったらゴメンナサイ(笑)

○秦様➡元上司

お疲れ様です。日々●城さん(元上司)の日報はみていますので、「お、まぐろまんや!」と思っていました。今までで1番反響がありそうですね!!道後出張に行った事が懐かしいですね…

○秦様の元上司➡○秦様

まぐろまんのゆるキャラを作って、東京ドームの業務用展示会で来場者に風船配るって・・どうよ。。。って、だれが中に入るねん(笑)

私➡元上司・○秦様

お世話になります。懐かしいお便り大変嬉しく、有り難く拝見しております。御社のお二人のお陰でまぐろまんが始まりました。
歴史に残る快挙です。みすぼらしい加工場と、新しくしたと言っても更にみすぼらしい加工場を見ていただき「これで終わった」と思っていたのに、お二人から大きな力を頂き、今日に至っております。心より感謝申し上げます。

年始早々、大変嬉しメールのやり取りがありました。まぐろまんに携わるすべての方々に良き年でありますように祈念いたします。

 


商談申込

携帯電話のベルが鳴り、見覚えのない電話番号がディスプレイに表示されました。出てみるとビッグサイトでの展示会の際に名刺交換した相手でした。また年始挨拶のダイレクトメールを送った相手でもありました。「年始メールありがとうございました。○○量販店のバイヤーですが、御社の商品について非常に興味を持っています。出来れば商談したいのですが如何でしょうか」という内容でした。早速名刺帳を探してみると見つけました、大手量販店の商品部長でした。「御社の一押し商品などをメール等で予めご提示いただいた後に商談させて頂ければと思うのですが如何でしょうか」とご丁寧なお問い合わせでした。全て承諾し後日時間調整することとなりました。年明け早々様々な問い合わせが舞い込んでくる中でももしかしたら大きなビジネスチャンスになるかも知れないと準備に取り掛かろうとするところです。ウサギ年は飛躍の年と言われるそうですが、その波に乗れたらいいなと思いながらも「地道な努力こそ大事」を肝に銘じて、さあ新1年の出発です。


2023年スタート

年末の慌ただしい出荷も難なく無事に終了し新年を迎えました。いよいよ本格始動です。早速いくつかの案件が入って来ました。

・社内の「○○通信」に掲載したいのでまぐろまんパンフレットのデータを送って欲しい

・1月19日20日の展示会にまぐろまんを出展したいのでサンプルを送って欲しい

・1月12日に自社カタログに掲載用としてまぐろまんを撮影するので商品を送って欲しい

・大手料亭チェーンにまぐろまんが決まったが、その先方サイドの規格書を完成させて返信して欲しい

・まぐろまんの原料となるような冷凍品をコンテナ買いしているので案内したい

・まぐろまんを海外発送したいがどうすればいいか

などなど新年早々忙しいですが、今年も気合を入れて頑張ります。


お忍び試食

ここ最近毎週のように注文を頂く居酒屋さんがあります。場所は大阪梅田の東通り商店街にあります。席だけ予約してランチに行きました。若者に人気そうな雰囲気のお店で、やたら若いスタッフが駆け回っていました。早速いくつか注文し食べながら、さてまぐろまんはどこにあるかとメニューを見ると写真付きで「鉄火巻き」と出ていました。色目も良く、味も良かったので一安心しました。食後にレジで、「実はまぐろまんのメーカーですが料理長にご挨拶出来ますか」と尋ねると快く取り次いで頂きました。挨拶を交わして状況をお聞きすると「まぐろまんは全く問題ありません。順調です。」という有難い返事を頂戴しました。それでも「何か不都合な点はございませんか」と尋ねると「そうですね、強いて言えば中間の問屋さんとのコミュニケーションがなかなか上手く行かず、欲しい納品日を受け入れて貰えないことも度々ありました。」ということでした。商品の問題ではないですが、それも非常に需要なことなので「問屋さんと連絡を取り合ってみます」と返事をさせて頂きました。チェーン店でもあるので拡大することを願いながらお店を出ました。


123%

いよいよ年末。まぐろまんの受注もほぼ完了したので年間の出荷数量を纏めてみました。前年比で123%という数字が出て来ました。まぐろまんの商品性から見て、一度使い始めるとその使い勝手の良さから継続使用されるところがほとんどです。しかし経済的社会情勢の変化に伴い継続を維持できない得意先もどうしても出て来ることは否めません。今年は2回も値上げせざるを得ない状況でしたが、それをも受け入れて下さり、続けて頂けたということはやはりまぐろまんの商品力の強さを感じざるを得ませんでした。そして何よりも今年は全くクレームがありませんでした。工場の制度が相当向上していることを実感します。年始早々に大口注文が入っていることから工場関係者はなかなか休む暇もない程ですが、その力があってまぐろまんを全国に届けることが出来ています。「良い商品を作れば必ず売れる」そして「よく売れる商品こそが良い商品なのだ」という開発者岡本進の言葉を噛みしめながら年末年始を過ごして行きたいと思います。